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アンネ=ゾフィー・ムターさんのリサイタル

 6月16日に、アンネ=ゾフィー・ムターさんのバイオリンリサイタル(ピアノ伴奏ランバート・オルキス)をサントリーホールで聴いてきた。演奏曲目はオールモーツァルトで、ヴァイオリンソナタ第32番ヘ長調、第41番変ホ長調、第35番ト長調、第28番ホ短調、第40番変ロ長調の5曲であった。
 とにかく全てがさすがに女王という印象であった。一流アーティストの構成(曲目と曲順)はそれ自体が芸術といわれるが、まさにそのような気がした。モーツァルトだけのプログラムでその演奏をもって本当に聴衆を納得・満足させられるようなリサイタルのできる演奏家はおそらく他にはいないのではないか・・・。
 まずは32番、耳に極めて優しい典型的なモーツァルトであるが、ゾクゾクっとするほど快感的な演奏でまずは虜にされた。41番は全体的には退いた曲なので心地良く浸る感じであるがこれは次の曲を盛り上げる伏線と見た。前半最後の35番はモーツァルトの中でも特にかっこいいグッとくる曲で最高潮に達して最後の方はフッと終える。小生の好みのパターンであるが休憩の前として正に最適。途中にある結構長いピッチカートでも聴衆をうっとりと魅了させてしまうのだから凄い。休憩後の28番はスロースタートの聴衆でも追いつけるような曲で、ピアノ伴奏にも機会を与える感じ。最後の40番、モーツァルトで締めくくるのは結構大変だと思うのだがまったく自然にブラボーと叫びたくなるような気持ちになってしまった。ああーもう終わってしまったのかと思いながらおもいっきり拍手をしてしまっている自分に気付いて驚いた。
 舞台には大きな見事な生け花が飾られ、また普段は管楽器奏者が並ぶせりが上がっていて、演奏者を囲むような感じになっていた。生け花と演奏者にスポットライトが当たっていたが、うるさくならない範囲で華やかな心憎い舞台演出であった。本人はCDジャケと同じ人魚のような衣装で登場したが、それだけで、ああ本当にムターさんが目の前に居るんだ、というような感動を覚えてしまった。
 とにかくバイオリンだけでこれほど魅了されるコンサートは滅多にないのではないか。またあらゆる音楽のジャンルを超えたレベルにある演奏(とにかく聴いてみればクラシックに興味のなかった人でも好きになってしまうようなそんなレベル)だと感じた。
 帰りにご主人との競演の最新のCDを買って帰ったが、これで小生のムターコレクションは数ヶ月ぶりにコンプリートとなった・・・。

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コメント

昨晩はすばらしいコンサートでしたね☆
私も少しヴァイオリンをかじったことがあります。
トラックバックさせていただきましたので、ご迷惑じゃなければ載せておいてくださいませ。

投稿: iso_26 | 2006/06/17 15:58

>iso_26さん

記事の方、読ませていただきました。
素晴らしい文章表現で、読んでいて昨晩の感動が甦るようでした。

投稿: shinosan | 2006/06/17 19:46

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